隅でド派手

運命が許すあいだ、嬉々として進め。

7 黒い塊になっていく言葉たち

 お前みたいな思想はともすればテロリストを産むと言われた事がある。否定しきれなかった。そいつよりもわたしは甘いところがあった。今まで言われてきて深く覚えている言葉たちって半分はコンプレックスだ。自らの手を汚すときは自覚していたい。今日読んだ本に野菜を育てるためには芋虫を殺さなければならず、その命を奪う作業は自らの手で行わなければならない、薬や他人の手を借りて、さも自分とは無縁のようにやり過ごしてはいけないという文があった。

わたしはきっと殺せない。野菜はもう食べないと意地を張り、周りを心配させ、気を遣わせ、結局自分の手を汚さずに分けてもらう気がする。今年は嫌いなものに向き合いたい。なんなら好きなものなんてそんなにない。人間だってただ興味深いだけなのだ。いらないと思ったらもう多分戻れない。捨てるのを引き伸ばしにする癖がある。良い格好をしようとする癖がある。すぐに捨てたら後悔するかな。そんなことをないしいい格好をしたいだけなのだろうな。

 

今日、意図して他人の悪口をあなたに共有しました。わたしはそんなこと下品で稚拙で卑劣な行為だと思っていた。言霊として跳ね返ってきたりするのだろうか。苦手なあの人もその人も同族嫌悪で実際には同じように見られているのであろうか。

 良いこともあった。同期の優しさに触れた。みんな優しい。前からわかってはいたが誰しもが痛みを持っているのだろうなと思う。だけど、人間がたたかわなければいけないのはこれからだ。嗚呼痛い 売った漫画の好きな言葉を思い出す。しんどい。あれはローゼンメイデンの真紅の台詞。生きるって闘うってことでしょう。あなたは今何と闘っていますか、否愚問、人は自分自身と向き合い闘うのですよね、岡本太郎

 さて、今わたしの中にある汚さ。何者か、ひとかどの人間になりたい。評価されたい。好きな人が欲しい。尊敬できる人で周りを固めたい。全て汚いと思います。願望は叶いません、大抵は。

 今のわたしができること。あなたにきょうのできごとを話すこと。書いて記録すること。朝の挨拶。自然を浴びること。バスに乗るときは、できるだけお年寄りのかたが入ってすぐ座れるように後ろの方の席から座ること。絵を描いてみること。本を読むこと。お手紙を書くこと。調べもの。人を観察すること。考えること。工夫すること。面白がること。かたいときはゆるく、ゆるいときはかたくあること。

 少ないんだか多いんだかは分かりませんが、今の君はどんな君で、どんなものを抱えていますか。